Jumat, 04 September 2020

奄美沖貨物船沈没 乗員1人死亡確認、依然41人行方不明 - AFPBB News

【9月4日 AFP】奄美大島沖で乗員43人と牛約6000頭をのせた貨物船が沈没したとみられている事故で、海上保安庁は4日、沈没の要因になったとされる台風よりもさらに強い台風が近づく中、依然行方不明の41人の捜索を急いでいる。

 沈没したとみられる船は「ガルフ・ライブストック1(Gulf Livestock 1)」で、これまでに救出された乗員は1人のみ。発見されたもう1人は、死亡が確認された。

 5日夜には同海域を台風10号(アジア名:ハイシェン、Haishen)が通過する見通しで、最大瞬間風速80メートルの「猛烈な風」を伴うと予想されている。

 他の生存者の手がかりはほぼ何も見つかっていない。海保によると、2日には無人のゴムボート1隻が見つかり、救命胴衣1着が回収されたという。また複数の牛の死骸が浮いているのも確認された。

 現在、海保の船4隻、防衛省の航空機1機、特殊訓練を受けた潜水士らが捜索活動に当たっているが、台風10号が迫る中、どこまでの捜索継続が可能かは不明。

 フィリピン人39人、ニュージーランド人2人、オーストラリア人2人が乗っていたガルフ・ライブストック1は、ニュージーランドのネーピア(Napier)を出発し、中国の唐山(Tangshan)港に向かう途中だった。

 沈没する前にエンジンが故障していたとされているが、同船のエンジントラブルはこれが初めてではない。オーストラリアの監視機関による昨年の報告書によると、同船は中国への航海中にメインエンジンが不具合を起こし、25時間にわたって漂流したと記録されている。

 ニュージーランド政府は事故を受け、牛の生体輸出の一時中止を発表している。(c)AFP/Kyoko HASEGAWA

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