安倍晋三首相らが出席する衆院予算委員会が28日午前9時から開かれ、新型コロナウイルス感染拡大に対応する今年度補正予算案の審議が行われています。減収世帯への30万円から国民1人一律10万円に変更した現金給付などの経済対策のほか、緊急事態宣言の解除・延長などをめぐって論戦がかわされています。タイムラインで速報し、記者が解説します。
【速報中】衆院予算委で質問する自民党の岸田文雄政調会長(左端)。前列右端は安倍晋三首相=2020年4月28日午前
■中小企業のNHK受信料を減免へ[15:40]
NHKの前田晃伸会長は衆院予算委員会で、特定の業種に限らず、中小企業のNHK受信料の減免について「総務相の認可を得た上で、5月中にも実施できるように必要な手続きを進めて参りたい」と明らかにした。
国民民主党の前原誠司氏が、観光バスや旅館、民宿などに設置されているテレビのNHK受信料について、「休業していても、受信料だけは発生している」として減免を求めたことに対する答弁。
前田氏は、「新型コロナウイルスの影響を受けた皆さまから受信料の支払いに関する相談をたくさん受けている」と明かし、3月30日に高市早苗総務相から、旅館やホテルなどの中小企業向けの受信料負担の軽減の検討を求められたと述べた。「現在詰めの検討を進めている」という。
■首相「時間稼ぎする必要なんかない」[15:00]
立憲民主党の大串博志氏は続けて安倍晋三首相に対し、布マスクの全戸配布を決めた経緯について質問した。
首相は「店頭での品薄が続いている」「困っている人がいるとの認識で国民に幅広く配布する」などを考慮して決めたと説明。「せきなどによる飛沫(ひまつ)の飛散を防ぐ効果がある」「感染拡大防止に一定の効果がある」とし、「効果」についても紙を読み上げて答弁した。
大串氏が「経緯を聞いている」と首相答弁をさえぎったが、棚橋泰文委員長(自民)が「もう少し聞いてから委員長のほうで判断する。総理、続けてください」と発言。首相は「委員長に従って答弁させていただく」と続けた。
大串氏は重ねて「時間稼ぎはやめてください。真摯(しんし)に答弁してほしい」と求めた。
首相はこれに対し「真面目に私は答弁させていただいているんですよ。私が時間稼ぎする必要なんかないじゃないですか」と語気を強めて反論した。
■布マスクの商社「ユースビオ」、選定方法は?[14:50]
立憲民主党の大串博志氏は、政府が全戸に配布している布マスクをつけて、衆院予算委員会の質問に立った。妊婦や介護施設向けなどの布マスクを受注した福島市の商社「ユースビオ」を取り上げ、発注した金額をただした。
加藤勝信厚生労働相は「この会社と、輸入の関係の会社も、一緒くたの契約になっている」と説明した上で、「5・2億円」と明かした。大串氏が契約の時期や形態を質問。加藤氏は「3月16日に予備費で契約した。緊急随契(随意契約)」と答弁した。
大串氏はさらに「どういう経緯で随意契約としたのか」と追及。加藤氏は「政府で広く声がけをした。経産省主体でやった。それにこたえてもらった事業者の1社」と述べ、品質や価格、迅速性などを考慮して選定し「速やかにマスクを配布する必要があるということで、随意契約を行った」と答弁した。
■金正恩氏の情報、首相も「大きな関心」[14:35]
健康状態の情報が途絶えている北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長についてトランプ米大統領が「彼がどうしているか、ある程度は把握している」と述べたことに関連し、安倍晋三首相は衆院予算委員会で「平素から我々は情報収集、分析に努めている。米国とも相当、緊密な情報交換をしている」と述べた。国民民主党の大西健介氏の質問に答えた。
大西氏は、金氏の健康状態をめぐり重ねて「承知しているのか」と問うたが、首相は「米国からの情報について『承知をしている』となると、米国から日本にそういう情報が来ていることを認めることになる。そうしたことは一切、外に向かって述べない前提で我々は情報交換を行っている」と説明を避けた。首相は「私も大きな関心を持って注目している」とも語った。
■パチンコ店の休業に「強制力を検討」[14:30]
営業自粛の要請に応じないパチンコ店について、新型コロナウイルス担当の西村康稔経済再生相は衆院予算委員会で、新型コロナ対応の特別措置法は「非常にゆるやかな法体系」だとし、「休業要請を聞かない場合は『指示』が行えるが、指示も強制力がない。それでも聞かない場合は強制力を持つ形で検討せざるを得ない」と法改正の可能性に言及した。
西村氏は主にパチンコ業について「17の都道府県から相談を受けている」とし、「苦労しながら自粛をしてみんなで克服していこうという時に、人を集めて感染リスクを高めていることはあってはならない」と強調。「憲法12条で自由と権利が保障されているが、乱用してはならない。私権の制約になるので(内閣)法制局ともよく相談しなければならない」と法改正に前向きな姿勢を示した。
■休業手当、8330円から上乗せは?[14:10]
衆院予算委員会で企業が従業員に払う休業手当の一部を支援する雇用調整助成金について応酬が繰り広げられた。国民民主党の大西健介氏は「使い勝手が悪い」と主張。1人当たり日額8330円の上限について「総理の決断で『上乗せする』と言ってもらえないか」と訴え、安倍晋三首相の答弁を求めた。
しかし、答弁に立ったのは加藤勝信厚生労働相。上乗せについて「見直しについては慎重な検討が必要だ」などと答弁した。
大西氏は「総理の決断だ。『8330円ではどうしようもない。何か考えたい』と言ってください」と迫り、首相の答弁を求めた。
首相は「政府内でも様々な議論をしたが、政府の統一的な考え方はいま厚労大臣が答弁した通り」と述べた。その上で、8330円の上限は維持したまま、休業要請に協力した中小企業などへの助成率を最大90%から100%に拡大するなどの対策を説明し、理解を求めた。
■「罹患者への差別は事実、恥ずべきこと」首相[13:55]
安倍晋三首相は予算委員会で、新型コロナウイルスの感染が拡大している国内の状況について、「感染症に罹患(りかん)した方々、あるいはその家族に、許すことができない差別があるというのも事実」との認識を示した。その上で「これは恥ずべきことだろうと思っている。誰もが感染する恐れがある中で、みんなで協力して乗り越えなければならない」と強調した。
愛媛県の小中学校では、感染が拡大している地域に仕事で行き来した保護者がいる家庭に対し、健康状態に問題がないのに子どもに自宅待機を求めていた。野党統一会派の玄葉光一郎氏(無所属)がこうした例を挙げ、「感染者と家族への偏見・差別がなくならないと、検査を嫌がる人が出てくる」と主張したのに対し、答えた。
首相は「かつて福島原発事故において福島県の方々に対するいわれなき差別があった」と指摘。「日本においては差別はないと世界に胸を張って言えるように我々も全力を尽くしたい」と語った。
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2020-04-28 07:20:37Z
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