【ワシントン=蒔田一彦、北京=田川理恵】米当局に起訴されていた中国通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)の孟晩舟(モンワンジョウ)・最高財務責任者(CFO)が、帰国を認められた。米中対立の象徴として注目されてきた事件に幕が下ろされ、緊張緩和が進むとの観測もある。ただ、米国はファーウェイを安全保障上の脅威とみなして圧力を強めており、中国側も態度を軟化させるかどうかは不透明だ。
バイデン政権は、中国に対して強硬姿勢を維持しつつ、国益にかなう分野では協調を模索する方針を取っている。バイデン大統領は21日の国連演説でも、「新冷戦を望んでいない」と言明。中国を名指しで批判することを封印し、気候変動対策などでの協力を呼び掛けた。
今回の司法取引は、バイデン氏と中国の習近平(シージンピン)国家主席の対面での首脳会談実現に向けた環境整備との見方もある。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は24日、「バイデン政権と中国の間にある摩擦の原因を取り除く可能性がある」と報じた。
一方でバイデン政権は、トランプ前政権の政策を受け継ぎ、米国からファーウェイなど中国製機器の排除を進めている。安保上の問題に加え、ハイテク技術を巡る覇権争いの観点からも、圧力を緩めることはできない。米司法省も24日の発表で、「ファーウェイに対する裁判の準備は続けていく」と、孟氏とは切り離して追及する考えを強調した。
中国は、孟氏の帰国を外交的勝利として宣伝している。中国中央テレビは、孟氏が25日夜、深センの空港に到着した場面を生中継した。赤いワンピース姿で登場した孟氏は、「偉大な祖国と国民に感謝する。関係部局が中国企業と国民の正当な権利と利益を守ってくれた」と、感極まった様子で語った。
中国外務省は孟氏が拘束されてから1000日目となった8月26日、「中国国民に対する政治的迫害であり、中国企業に対する意図的な圧迫だ」と、改めて解放を求めていた。
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2021-09-26 01:31:56Z
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