ロシアが併合したウクライナ南部クリミアのノボフェドリウカ付近のサキ軍用飛行場で9日に発生した大規模な爆発の原因を巡り、露国防省が「事故」だったと強調する中、ウクライナによる攻撃や破壊工作など様々な観測が広がっている。プーチン露政権はクリミアへの攻撃を「越えてはならない一線」と位置付けており、ウクライナの関与が確認された場合は、無差別なミサイル攻撃などの報復に出る可能性もある。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、ウクライナ軍高官の証言として、同軍の指揮下で活動しているパルチザンが爆発に関与したと報じた。高官はウクライナ製の装置を使ったとも述べた。ウクライナ軍は露軍に占領された地域の住民向けに工作活動の手法などを紹介し、抵抗運動が広がっている。
ミハイロ・ポドリャク大統領府顧問は9日、SNSに「キーウは関与していない」としつつも、「これは始まりだ」と投稿した。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領も9日夜のビデオ演説で、爆発には触れず、「ロシアとの戦争はロシアによるクリミアの占領で始まった。クリミアで終わらせねばならない」と述べた。
ウクライナが管理する地域から、サキ軍用飛行場までは約200キロ・メートル離れている。米国がウクライナ向けに供与している高機動ロケット砲システム(HIMARS)の砲弾の射程は約80キロ・メートルで、ウクライナ軍の保有が確認されている地上攻撃型のミサイルやロケット砲では届かない。
ただ、米政策研究機関「戦争研究所」は9日、事故だとする露側の説明に疑念を示し、ウクライナ側の破壊工作や、ウクライナ軍による攻撃だった可能性は「排除できない」との見解を示した。米紙ワシントン・ポスト(電子版)は10日、ウクライナ政府当局者の証言に基づき、軍の特殊部隊が関与したと報じた。
ロシアが一方的に任命しているクリミアの「首長」は9日、爆発を受け、SNSを通じて、テロ警戒レベルの引き上げを発表した。
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2022-08-10 16:38:00Z
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