こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、東部の要衝マリウポリのアゾフスターリ製鉄所から市民の避難が始まったことを明らかにしました。
製鉄所には、数百人の市民がとどまっているとされますが、第1陣のおよそ100人がすでに出発し、2日、南東部のザポリージャでウクライナ側の担当者と合流する予定だということです。
また、ウクライナ国内にいる国連の人道問題調整事務所の報道官は1日、NHKの取材に対し「市民の避難は30日から始まり、いまも続いている。避難を継続して進め市民の安全を守るために、詳しいことは明らかにできない」と話し、国連や赤十字国際委員会とウクライナ、ロシアの当局が連絡をとりながら、製鉄所からの市民の避難を進めていることを明らかにしました。
一方、ロシア国防省は1日「プーチン大統領の主導によって、ウクライナの民族主義者に拘束されていた女性や子どもを含む市民80人が製鉄所の敷地内から解放された」と発表しました。
マリウポリからの市民の避難をめぐっては、国連のグテーレス事務総長が先月26日にプーチン大統領と会談したあと、国連と赤十字国際委員会が避難に関与することで原則的に合意したと国連が発表していました。
ロイター通信は、製鉄所周辺から1日、およそ40人の市民が避難し、東部ドネツク州の村ベズイメンネにある一時的な施設に到着したと伝えています。
現地の映像では、「国連」と書かれた車両や複数のバスが停車している様子や、バスから降りた市民が施設に歩いて移動する様子が確認できます。
ゼレンスキー大統領は、このほかの市民の製鉄所からの避難についても、国連と協力しながら取り組むとしていますが、ロシア軍は東部などで攻勢を強めていて、避難が順調に進むかは予断を許さない状況です。
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2022-05-01 21:58:13Z
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