Jumat, 27 Maret 2020

中国伝統薬の材料として珍重、絶滅危機の希少哺乳類からコロナウイルス - 読売新聞

 希少哺乳類「センザンコウ」から新型コロナウイルスに似たコロナウイルスが見つかったと、香港大などの研究チームが発表した。論文が26日、英科学誌ネイチャーに掲載された。

 チームは、2017年以降に中国への密輸で差し押さえられた「マレーセンザンコウ」約30匹の肺や腸などの試料を分析した。センザンコウのコロナウイルスと新型ウイルスのゲノム(全遺伝情報)の配列は85~92%一致。ウイルスが細胞に入る時に使うたんぱく質を比べると、アミノ酸の配列が新型と97%一致するウイルスもあった。

 現在人に流行している新型は、コウモリから別の動物を経て人間に感染したとみられるが、研究チームはセンザンコウが媒介したかは不明としている。

 世界自然保護基金(WWF)ジャパンによると、センザンコウは大きさ30~85センチ程度で、全身を覆ううろこは中国の伝統薬の材料として珍重される。密売が盛んに行われ、アジアとアフリカに分布する全8種が絶滅の危機に直面しているという。

 「人と動物の共通感染症研究会」会長の苅和宏明・北海道大教授(ウイルス学)の話「人にとって危険なウイルスである可能性がある。センザンコウを含む希少な野生動物の市場での取り扱いは、避けた方が良いだろう」

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2020-03-27 12:05:00Z
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