【北京=中川孝之】中国共産党機関紙・人民日報(電子版)は25日、中国当局が、海外への団体旅行を27日から禁止すると報じた。新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が中国で1300人を超え、海外でも増えているため、異例の拡散防止措置に踏み切る。25日の春節(旧正月)に合わせた連休に多くの中国人が海外旅行を計画しているとみられ、日本など旅行先への影響は必至だ。
人民日報によれば、国内の団体旅行は24日からすでに禁じる措置を取っており、これを海外旅行にも拡大する。いつまで措置を続けるかは明らかにされていない。中国では、個人旅行で海外に行く人もいるが、団体旅行に参加するのが一般的だ。春節連休中の海外旅行客は700万人を超えるとの予測もあり、中国の大手旅行会社は人気渡航先のトップに日本を挙げている。
人民日報の25日午後11時(日本時間26日午前0時)時点の集計によると、中国本土の感染者は1367人、死者は41人となった。重症者は200人以上に上る。24日以降、フランスやオーストラリア、マレーシアでそれぞれ初の感染者が確認され、本土以外で感染者が出た国・地域は13になった。
中国国営新華社通信によると、共産党の政治局常務委員会議が25日、習近平(シージンピン)総書記(国家主席)の主宰で開かれた。春節期間中の開催は異例で、党中央に担当チームを作り全国の対策を指揮することを決めた。習氏は会議で「感染阻止の戦いに必ず勝つ」とげきを飛ばした。
23日から事実上の封鎖措置が取られた武漢市の中心部では、26日から公務や物資輸送などで許可を得た場合を除き、一般の自動車の運行が禁じられる。
また、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は25日、米政府が、武漢市から米国民を避難させるためのチャーター便を26日に運航する計画だと報じた。チャーター機は約230人乗りで、米国総領事館に勤務する外交官を含む武漢在住の米国民とその家族などが搭乗する。米政府は在武漢総領事館の一時閉鎖も計画しているという。ロシア通信も25日、ロシア政府が、武漢市から自国民を退避させるため中国側との調整を進めていると伝えた。
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2020-01-25 16:15:16Z
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