【ニューヨーク=金子靖志】北朝鮮に対する制裁の履行状況を調べる国連安全保障理事会の専門家パネルは、ロシアの侵略を受けるウクライナに着弾した弾道ミサイルが北朝鮮製だと断定する報告書を安保理に提出した。安保理筋が29日、明らかにした。ロシアが安保理決議に違反して北朝鮮製ミサイルを取得した可能性が高く、安保理で問題を協議する見通しだ。
安保理筋によると、日本や韓国など専門家パネルのメンバー3人が4月、ウクライナの首都キーウなどを訪問し、現場から回収された弾道ミサイルの破片を調べた。ミサイルは今年1月に東部ハルキウ(ハリコフ)に着弾したもので、破片にはハングルが書かれるなどしており、北朝鮮製の弾道ミサイル「火星11」と判断したという。
報告書は、北朝鮮との武器取引を禁じた安保理決議に違反すると指摘した。安保理では、報告書を受けて北朝鮮に対する追加制裁も議論する見通しだ。
報告書ではこのミサイルがロシア領内から発射された可能性を指摘した。ロシアは北朝鮮製の兵器の調達を否定している。
専門家パネルは2009年から北朝鮮の制裁逃れなどを調査してきたが、任期延長を求める安保理決議案にロシアが拒否権を行使し、4月末で活動を停止する。
ロシアはウクライナに侵略後、北朝鮮との軍事協力を強化している。米国やウクライナは、ロシアが北朝鮮から弾道ミサイルなどの兵器を入手し、ウクライナに対する攻撃に投入していると指摘していた。
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2024-04-30 06:00:00Z
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