米大統領選で事実上再選を阻まれたトランプ大統領の支持者ら数万人が選挙の不正を訴え「選挙を盗むな」と主張する抗議集会が14日、首都ワシントンで開かれた。各州の勝敗結果が出そろい、結果の無効を求め各地で起こした訴訟も相次ぎ却下される中、トランプ氏は政治基盤の維持を狙い、陰謀論を信じる自身の支持層をたき付け続けている。また一部参加者が当選を確実にしたバイデン前副大統領の支持者と衝突し、1人が背中を刺されて負傷、約20人が拘束された。
支持者はホワイトハウス近くの広場など複数箇所で集会を開催。バイデン氏が当選を確実にした選挙結果を否定し、「戦うトランプを支えよう」「自由で公正な選挙を」などと連呼しながら連邦最高裁判所前まで行進した。東部メリーランド州から参加したITエンジニアのダグ・ザブランスキーさん(48)は「本当に勝利したのはドナルド・トランプだ。集計システムが操作され得票がバイデン票に差し替えられた」と語った。
こうした不正説はワン・アメリカ・ニュース・ネットワーク(OANN)など親トランプ政権のメディアが根拠を示さずに報道。国土安全保障省や全米州務長官協会などで構成する「選挙インフラ政府調整評議会」は12日に「集票システムで票が消されたり、改変されたりした事実はない」と声明で否定したが、ソーシャルメディアを通じ、不正説が支持者に広く拡散している。
この日の集会は過激な陰謀論で知られるラジオ司会者、アレックス・ジョーンズ氏や極右グループ「プラウドボーイズ」が開催に関与、一部の共和党関係者も参加した。トランプ氏本人は近郊のゴルフ場に向かう際、会場前を専用車で通過し手を振り、ツイッターに「人々は操作され腐敗した選挙を受け入れない!」と投稿した。
AP通信によると、いずれもバイデン氏が勝利した東部ペンシルベニア、中西部のミシガンとウィスコンシン、西部アリゾナの各州では、州議会の多数派を握る共和党指導部が選挙結果を受け入れる考えを表明した。各州の選挙結果が確定する12月8日までに結果を覆し再選される可能性はゼロに等しいにもかかわらず、トランプ氏は依然として敗北を認めていない。
2024年大統領選出馬や新たな保守系メディアの立ち上げなども視野に、トランプ氏は熱狂的な支持層をつなぎ留めて今後の政治活動の基盤としたい考えとみられる。また、不足する資金を集めるために闘争の姿勢を取り続けているとの指摘もある。
米主要メディアは今回の集会参加者の一部がバイデン氏の支援者と衝突し、警察官2人も負傷したほか、銃数丁が押収されたと報じている。【ワシントン高本耕太】
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2020-11-15 08:08:21Z
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